ぼけ

認知症という言葉が、世間で認識されてきて、ぼけ、痴呆という言葉はなくなった。ただ、ぼけという言葉はまだまだ使われている。

 

「私、ぼけちゃったわー」と自分のことを言うのに使われていると思う。認知症予備軍という医療言葉も最近きかれるが、認知症でないぼけは普通に訪れる。

 

今の義父がそうだ。日にちが曖昧になってきた。デイに行っていないので、曜日もわからなくなっている。

 

90すぎの義父、テレビを見て、寝て、ご飯食べて、トイレ行って、他は何もしない。これではぼける。

 

今朝、大声で起こされた。真っ暗だったので夜中だと思ったか、後で時計を見ると、5時前だった。今日は日曜だ、勘弁してよ!

 

「風邪引いたんだけど、薬見て、」と言っていた。「明日、ご飯食べてからでいいんじゃない?」

耳が遠い義父には通じない。

「あした!」一言いうと怒って、「じやあいいよ、2錠飲むから」と部屋に戻った。

 

時間がわからない。人が何してるがわからない。ぼけの始まりと思った。90過ぎると、大なり小なりぼけると言われる。義父もそうか。

これから辛い。また介護が始まるのだ。