後悔
3日前、じいさんの介護認定。
入院中なので、病室でおこなわれた。認定員はいつものケアマネさんなので、気心が知れていて、じいさんも今の気持ちを話した。今は介護1である。
認定の度合いを測るチェックでは主に看護師さんに聞いていた。そんな場面を見て、じいさんは自分は蚊帳の外だというのだった。そう、前回まではすべて本人が自分の状態を話していたからだ。
私たち夫婦は担当医とも話をすることができた。
通院からお世話になっている先生なので、前の状態を理解してくれているのは良かったが、あまり良い状態ではないことを告げられた。
本当はもう回復病棟に行けると思っていたそうだが、肺の水は取れたが、嚥下も、歩行のリハビリもはかどらなかった。
筋力は随分と落ち、捕まって立っても、20数えるくらいだ。もうやる気がなくなっているのだ。
昼食はゼリーだそうだが、うまく飲み込めていない。
ちょっとボケもはいり、点滴を取ってしまうため、拘束されている。医師から、腕の点滴が無理になっているので、鎖骨のあたりに、点滴の管を埋め込むことを提案され、承諾した。
そんなのは、良くない!! と心の中で叫んでもやるしかないのだ。
点滴とっちゃってもいいということは、死に繋がる。
もう家庭で死ぬことは難しくなっているのだろう。医師に療養型病院の転院をすすめられた。
もう、施設も難しいのだ。
まだ、亡くなってはいないが、何か心の中にぽっかりと穴が空いたような感じであった。
もう家庭には戻ることはないのだ。
家での介護はなくなった。
車椅子も、歩行器も、風呂の介護用の椅子も、もう使われることはない。
もっとやってあげることが、あったのではないか。
心の中は後悔の念でいっぱいだ。