老健
亡くなった義母の初めての施設は、老健だった。
老人保健施設を短く言って、老健。 介護をするまで、有料老人ホームと、特別養護老人ホームと、老健。違いもわからなかった。
近所に立派な施設が立った。
当時、特養待ちだったので、ケアマネにあそこは?と尋ねると、老健で特養ではないと教えてくれた。老健?と聞き返すと、病院から退院するときに急に自宅に戻れないので、自宅に戻る前に生活に慣れるための施設と言われた。
義母は入れない、と言われた。病院と自宅のつなぎの施設だから、と。
そうなんだ、あんな近くで立派な施設、いくら地元でも無理なんだ、と、諦めた。
しかし、徐々にデイサービスも大変になると、提案された。区内の車で40分位の所にある老健に空きが出たので、行かないか、と。
老健?
以前、うちは入れないと言った老健?
ケアマネに前言われたことを覚えていたので、突っ込んで聞きたかったが、こんなチャンスはないので、有り難くご提案、お受けした。
老健に入ると、そこのケアマネに変わる。今まではデイサービスのケアマネで、通所者を離したくなかったが、いよいよ面倒が大変になったのだろうと推察した。
大きな総合病院に併設された、老健だった。何かあっても安心だ。
義母はそこに入所した。